私たちの物語

十年、数えきれない写真

お客様に聞かれます。「ポーズの取り方が分からないんですけど……」

「力を抜いて、とびきりの笑顔で」——これが私が一番よく言うセリフです。

ベトナムから来た新婚のご夫婦。奥様は怡然居でマタニティフォトを撮りたいとおっしゃいました。ご指定は「もう少し元気な感じ」の写真。

いいですね、いろんなポーズを試してみましょう。カメラのことを忘れた瞬間ほど、かえって一番いい写真が撮れるものです。

子ども同士では、言葉なんて問題になりません。

ゼリーちゃん(果凍妹妹)は、中国語を話せない外国のお人形と、我を忘れて夢中で遊んでいました。あの何の壁もないコミュニケーションには、大人の方がうらやましくなるほどです。

撮影サービスは、お客様が怡然居を選ぶ大きな理由のひとつでした。

10年経って、撮影とその後の写真整理には、かなりの時間がかかることに気づきました。

今は、宿泊されるお客様がご希望であれば、庭でちょっとした記念撮影をする、というスタイルに落ち着いています。それでも、主客ともに楽しいひとときであることに変わりはありません。

十数年の間に、数えきれない写真、数えきれない笑顔が生まれました。

そのどれもが、一番心動かされる瞬間に、お互いのために残した、かけがえのない思い出です。

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